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介護の転職に有利な資格は？資格なしでも働ける？
2021.10.30
介護業界に転職するにあたって、優遇される資格がいくつかあります。
しかし無資格だからといって、介護施設で働けないわけではありません。
この記事では、介護系資格の基礎知識や無資格者の仕事の範囲、給与の違いなどをご紹介します。
これから介護業界で働きたい人は、ぜひ参考になさってください。
介護の転職に有利になる資格5選
具体的に、介護の転職に有利な資格をご紹介します。
転職で有利になるだけでなく実務でも活かせますので、ぜひ前向きに取得を検討してくださいね。
介護職員初任者研修
概要
介護職員初任者研修（旧ヘルパー2級）は、介護の基礎知識やスキルを証明するための入門資格です。
2013年まではホームヘルパー2級と呼ばれていました。
介護職員初任者研修の資格があれば、採用に有利になるほか、給与面にも影響を与えるでしょう。
例えばアルバイトやパートの場合、無資格者と比べて時給が100円程度アップする可能性が高いのです。
取得するには
受験資格はありませんので、誰でも受験できます。
カリキュラムの修了と試験合格で取得可能です。
カリキュラムは10項目合計130時間。
試験は筆記式で、1時間程度で済みます。
厚生労働省が定めた内容に則り、介護職員初任者研修を開講しているスクールを受講してください。
無理なく通えるスクールを探しましょう。
なお通信講座での学習時間上限が40.5時間と定められているため、スクーリング（いわゆる通学）が必須です。
介護福祉士実務者研修
概要
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格です。
以前のホームヘルパー1級と介護職員基礎研修が一本化されました。
なお、国家資格である介護福祉士を受験するには、実務者研修の受講と終了が条件となっています。
介護福祉士実務者研修の資格を取得すると、1つの経験に関係なく、サービス提供責任者になれます。
サービス提供責任者とは「訪問介護計画作成」や「指定訪問看護の利用申し込みにかかる調整」など、通常の介護職員より高度な仕事が任されます。
そのため採用時にも給与面でも、優遇されることでしょう。
取得するには
受験資格はありませんので、誰でも受験できます。
450時間にも及ぶカリキュラムの修了が義務付けられています。
1日8時間みっちり学習しても3カ月かかりますね。
ただし、介護職員初任者研修をはじめとした介護系資格を保有している人は、学習項目の一部が免除されます。
こちらも講座を受講することになりますので、長期間通い続けられるスクールを選んでくださいね。
介護福祉士
概要
介護福祉士とは、社会福祉専門職の介護に関する国家資格のことです。
ケアワーカーとも呼ばれます。
国家資格に相当する高度な専門知識を有しているとみなされますので、全国どの介護現場でも非常に有利になります。
また給与面でも月給数万円以上アップすることも。
主任や管理職に就けばさらに高額になるでしょう。
介護職員としてキャリアアップしていく予定なら、介護福祉士の取得をぜひご検討ください。
取得するには
介護福祉士の国家試験に合格する必要があります。
合格率は毎年70％前後をキープしています。
国家試験の中では合格しやすい資格と言えるでしょう。
ただし、上２つの資格と比べて受験資格のハードルが高いのが特徴です。
受験資格は大きく2パターン。
一つは、実務経験を重ねて受験資格を得るもの
もう一つは福祉系高等学校卒業により受験資格を得るものです。
実務経験を重ねて受験資格を得る
3年以上介護等の業務に従事し、かつ実務者研修を修了します。
福祉系高等学校卒業により受験資格を得る
どちらか一方をクリアすれば受験資格が得られます。
1. 高等学校又は中等教育学校（専攻科を含む）において、福祉に関する所定の教科目、及び単位を修めて卒業する。
2. 特例高等学校（専攻科を含む）において、福祉に関する所定の教科目及び単位を修めて卒業した後、介護等の業務に9カ月以上従事する。
ケアマネジャー
概要
ケアマネジャーは、介護保険サービスを必要としている人とサービス事業所をつなぐことができる資格です。
介護保険法に規定された専門職で、居宅介護支援事業所や介護保険施設に必ず１人以上設置することとされています。
仕事内容は、要介護認定業務やケアプランの作成等のマネジメント業務。
重要性が高く、一部事業者における必置の資格であることから、転職や給与面で介護福祉士よりもさらに高い評価を得られるでしょう。
取得するには
毎年10月頃に実施される試験に合格しなければなりません。
ケアマネジャーの資格は各都道府県が管轄しているため、都道府県ごとに試験内容が異なります。
なお合格率は10〜20％台を推移しており、介護系資格の中でも特に難関試験です。
また、試験合格後には介護支援専門員実務研修を受講し、修了後3ヶ月以内に登録申請を行ってはじめてケアマネジャーとして働けるようになります。
受験資格には、指定された業務で5年以上かつ、新数が900日以上の業務経験年数が必須です。
残念ながら介護業界未経験者が転職前に取得することはできません。
介護事務
概要
介護事務とは、介護保険サービス施設等の受付業務や、介護報酬請求業務、介護に関する手続きを行う資格です。
ケアクラークや介護事務実務士などの資格が存在しますが、無資格でも介護事務として働くことは可能です。
介護業界未経験で不安が募る場合は、就業前に資格を取得する段階で、知識と実務を学びましょう。
取得するには
受験資格はありませんので、誰でも受験できます。
介護事務管理士、ケアクラーク、介護事務実務士、介護報酬請求事務技能検定等さまざまな資格がありますが、どれも学習期間は3〜2週間程度。
試験日程や学習できる内容を元に、どの資格取得を目標にするか決めましょう。
無資格でも介護業界で働ける？
介護系資格があれば転職にも給与面でも有利になりますが、無資格・未経験であっても介護業界で働く事は可能です。
以下に無資格者ができる仕事内容についてまとめます。
無資格者の仕事内容
身体介護
無資格者は基本的に介護補助員として働きます。
介護福祉士の指示のもと、食事介助や入浴介助、排泄介助の三代介助も行えます。
生活援助
利用者の身体に触れずに行う援助のことで、身の回りのお世話全般の業務です。
室内の掃除や洗濯、調理や配膳などを行います。
送迎や事務作業
自宅と施設の間を送り迎えする業務と、各種事務作業です。
送迎に関しては、介護職員初任者研修を終了していなければできない職場もあります。
事務作業には電話応対や備品発注なども含まれます。
給与比較
厚生労働省の令和２年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要 によると、資格の有無による平均給与の差は以下のとおりでした。
無資格者：275,920円
介護職員初任者研修：301,210円
実務者研修：303,230円
介護福祉士：329,250円
介護職における上位資格を取得するほど給与が上がっているのが分かります。
初級資格である介護職員初任者研修を終了するだけでも、無資格者より25,000円程度アップしていますね。
認知症介護基礎研修が義務付けられる
令和3年度（2021年度）介護報酬改定にともない、無資格者には認知症介護基礎研修の受講が義務付けられることになりました。
研修は6時間程度で、認知症介護を行う上で最低限必要な知識や技能を習得します。
2023年度までは努力義務ですが、2024年度以降は完全に義務化されます。
まとめ
介護業界に転職するなら、上記の介護系資格を取得していると有利になります。
介護業界未経験なら、まずは初任者研修から取得してはいかがでしょうか？
ただし、無資格者でも転職は可能です。
仕事内容は限られますし、有資格者よりも給与面などで差をつけられるでしょうが「まず一度やってみたい」とお考えなら、ぜひ臆することなく応募してください。
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