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介護職の夜勤は何をするの?具体的な仕事内容や1日の流れをご紹介
2022.02.11
介護職には昼間の「入浴介助」や「食事介助」のイメージが強いものですよね。
では夜勤はどんな仕事をするのでしょうか?
今回は介護職の夜勤について、具体的な仕事内容をまとめました。
これから介護業界への転職を考えているなら、ぜひご一読のうえ参考になさってください。
目次
介護職に夜勤がある理由
入居型施設では、夕方から早朝にかけての介護業務が発生するためです。
逆に捉えれば、デイサービスのように「昼間のうちに介護サービスを受けて帰宅する」施設では、基本的に夜勤は発生しません。
介護職の夜勤:基本情報
日本医療報道組合連合会による2020年介護施設夜勤実態調査結果を参考に、現在の介護業界の情報をまとめました。
勤務時間
施設によって2交代制か3交代制のどちらかで、2交代制では夜勤1回あたりの拘束時間は16時間前後、3交代制では9時間前後です。
8割の介護施設で2交代制が採用されています。
出勤回数・日数
2交代制夜勤
月平均回数:4.3回
平均夜勤回数が最も多い施設:グループホーム4.9回
平均夜勤回数が最も少ない施設:小規模多機能型居宅介護施設・看護小規模多機能型居宅施設3.5回
3交代制夜勤
月平均日数:5.8回
平均夜勤日数が最も多い施設:介護老人保健施設(老健)7.1日
平均夜勤日数が最も少ない施設:特別養護老人ホーム(特養)4.2日
2交代制と3交代制で調査基準が異なるのは、1回の夜勤に対する実拘束時間が異なるためだそうです。
出勤回数は3交代制の方が多いように見えます。
しかし2交代制の夜勤は16時間拘束で実質2日間ぶんにあたるため、実際に夜勤として働いている時間は2交代制の方が多くなっています。
夜勤回数が4〜5回とすると、週1回以上は夜勤勤務があるということです。
ただしこれらは平均ですから「夜勤専門スタッフ」なら毎回夜勤ですし、夜勤専門スタッフが別で常駐している施設なら夜勤はほとんど回ってこないでしょう。
人数
夜勤の最低配置人数は定められていますが、1人体制の施設も見受けられます。
特に老健では最低人員が決められているだけなので、実質的に1人夜勤が発生しやすいようです。
3交代制の施設では1〜3人体制が圧倒的多数を占めています。
2交代制の施設では約50%が1人体制です。
夜勤の人員が限られているため、緊急事態が発生した時に臨機応変に対処することが求められます。
仮眠・休憩
3交代制の施設では、平均約1時間
2交代制の施設では、平均2時間半
2交代制は3交代制よりも拘束時間が長いため、仮眠と休憩時間も長く取られています。
規模が大きい施設には職員用の仮眠室が設けられているケースもあるようです。
待遇
介護士に限らず、夜間に働く場合には日勤の給与に「深夜割増賃金」が加算されます。
深夜割増賃金とは労働基準法で定められた給与の支払い額のことで「22時〜翌5時の間に働いた場合、基本給の25%増しの賃金を支給する」とされています。
そのため同じ時間だけ働いても、日勤のみより夜勤で働いた方が給与はグッと上がるのです。
たとえば日勤のみで年収300万円の人が完全夜勤で同じ時間だけ働いた場合、計算上は年収375万円になります。
また、深夜割増賃金とは別に、施設独自の施策として夜勤手当が支給されることもあります。
ですから、夜勤回数を増やすとそれだけ年収アップにつながるということです。
また夜勤に入った翌日は休みになることが多いので、プライベートに使えるまとまった時間が取れます。
一気に働いて一気に休む生活ができ、家族との時間や資格の勉強など充実した時間の使い方ができるでしょう。
介護職の夜勤:仕事内容
主な仕事内容は、利用者が就寝するまでのサポートと就寝後の巡視、翌朝のサポートです。
主な仕事内容を、時間の経過に沿ってご紹介します。
夕食準備・食事サポート
日勤からの申し送りを受けてから、夕食準備に取り掛かります。
サポートが必要な利用者にはエプロンをつけたり食事を促したりといった食事介助も行います。
夕食が済めば服薬介助を行い、歯磨きなどの口腔ケアを施します。
排泄介助
多くの施設では、就寝前には排泄を促します。
利用者が多い施設ほど時間がかかりますから、体調や要介護度などを鑑みて柔軟に対応します。
深夜時間帯であっても、利用者からの要請があれば排泄介助を行います。
対位変換(寝返りサポート)
就寝中にうまく寝返りができない利用者には、定期的に寝返りサポートを行います。
寝返りができないと血液循環障害を起こし、床ずれの原因となってしまうためです。
安否確認
就寝後に施設内を定期的に巡視し、利用者が眠れているかを確認します。
居室に取り付けたセンサーを介して安否確認している施設もあります。
利用者からのオンコールがあれば適宜対応するのも業務内容の1つです。
起床介助
起床時刻に起きてきた利用者の排泄介助や洗顔、着替えのサポート、ベッドから起き上がるのが難しい利用者の介助などを行います。
朝食介助まで夜勤スタッフが行うことも珍しくありません。
体温測定など全体的な体調をチェックして、日勤スタッフに申し送りをして業務完了です。
介護職の夜勤:タイムスケジュール
介護職の夜勤がリアルに感じられるように、ある夜勤の1日を追ってみましょう。
16:00 申し送り
18:00 夕食
19:30 排泄介助
20:00 就寝準備
21:00 休憩
22:00 見回り
0:00 対位変換
3:00 仮眠
6:00 朝食介助
8:00 申し送り
夜勤は日勤と比べて業務が少ないとはいえ、意外と動いていることが分かります。
仮眠や休憩をしっかり取って疲労を打ち消しましょう。
介護職の夜勤で働くメリット・デメリット
介護職の夜勤にはメリットがたくさんあります。
しかしメリットとデメリットは表裏一体です。
介護職のメリットとデメリットを把握して、あなたにとって夜勤で働くことが向いているかどうかを確認しましょう。
メリット
給与が上がる
夜勤に入ると深夜割増賃金や夜勤手当がつくので、日勤のみで働く場合より給与が上がります。
無資格でも高収入を得るなら、夜勤回数を増やすのが手っ取り早い方法です。
業務内容が少ない
利用者が寝ている時間帯に働くので、日勤に比べて業務内容が少なく比較的ゆっくりと業務に向き合えます。
せわしなく働くのが苦手な人には夜勤が向いているかもしれません。
まとまった休みが取りやすい
夜勤の後は休みが取りやすいので、じょうずにシフトを組めば連休も作れます。
日勤ではどうしてもプライベートの時間が細切れになってしまいますよね。
「子どもと1日一緒に遊ぶ」「友人と一泊旅行」などまとまった時間を確保したい場合、夜勤をうまく使えば休みやすくなるでしょう。
デメリット
体調を壊しやすい
日が出ている頃に寝て夜間に行動することは、体に大きな負担がかかります。
そのため夜勤中心の生活をしていると体調を崩しやすいのです。
日頃から体調不良になりやすい人は、夜勤はあまり向いていないのかもしれません。
人員が少ないのでハードに感じることも
施設によっては夜勤が1人体制のこともあります。
それでなくとも大勢の利用者を少人数でサポートするのですから、心身ともにハードに感じることもあるでしょう。
緊急時の判断に迷うことがある
医療機関とは異なり、介護施設には夜間に医師や看護婦が常駐しないことがほとんどです。
ですから夜間に救急対応が必要となったときは、どう対応すべきかを自分で判断しなければなりません。
緊急対応マニュアルが用意されているでしょうから、日頃からよく読み、その時が来ても慌てず冷静に対処することが求められます。
まとめ
介護職の夜勤では、日勤とはまた少し違った仕事内容が発生します。
夜勤スタッフとして働くなら、日勤スタッフと連携して利用者の安全で快適な生活をサポートしましょう。
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