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介護のお仕事

介護士の在り方と介護観

2022.04.20

 

介護士というと「高齢者のお世話をする仕事」と考えがちですが、それだけではありません。
たとえば親が子どもの世話をするとき、衣食住を提供すれば世話をしたことになるでしょうか?いいえ、そうではありませんよね。
声をかけ、褒め叱り、愛情をかけてようやく「世話をした」と言えるのではないでしょうか。
介護現場でも同様で、物理的なお世話をすれば良いというものではありません。
決められた作業を行うだけでは、利用者さんに日々気持ちよく過ごしてもらうことは難しいはずです。
では介護士にはどのような姿勢・考え方が求められるのでしょうか?
今回は介護士の在り方や看護観についてまとめました。
未経験の人は頼られる介護士になるために、経験者はスキルアップのために、ぜひ介護観について考えてみてください。

介護とは

介護とは「生きていくために必要な支援を行い、日常生活の自立を目指す行為」とされています。
単独で日常生活を送ることが難しい人に対して、生きるために必要な生活全般を支援します。
入浴介助やトイレ介助のような身体的介助のほか、料理や買い物といった生活援助や社会的援助も介護士の業務に含まれます。

なお似た言葉で「介助」があり「日常生活のサポート」と位置付けられています。
介助士という役割もあるものの、身体介助などの業務は介護士しか行えないこととされています。

介護士の役割

介護士の主な業務内容を3つご紹介します。
どれも利用者さんにとって大切な支援ですので、改めて確認しておきましょう。

身体介助

業務の中で最も大きなウエイトを占めるのが身体介助です。
食事やトイレ、就寝時、着替え、入浴、歩行などの介助を行います。
主にデイサービスや老人ホームなどでサービスを提供します。

生活サポート(生活援助)

掃除や洗濯、料理などの日常生活に関する支援を行います。
主にホームヘルパーとして利用者さんの自宅に訪問しサービスを提供します。
買い物代行や薬の受け取りなども生活援助の範囲に含まれますので、利用者さんの生活基盤を支えるといっても過言ではありません。

社会活動支援

高齢になると身体的に動くことが困難などの理由で、社会から孤立してしまうことがあります。
そのため利用者さんがコミュニティの中で自分の居場所を確立し、精神的に安定した生活が送れるよう支援します。
話し相手になる・周囲の人とより良い対人関係が築けるように働きかける、レクリエーションを企画するなどがこれにあたります。

介護観の考え方

介護と介護士の基礎を踏まえて、介護観を考えてみましょう。
介護士は利用者さんの自立を支援するのが主な業務になりますが、求められればなんでも手助けするというものでもありません。
利用者さんの尊厳の保持や自立を促すためには、「今何ができて何ができない状態なのか」「利用者さんはどうなりたいのか」「そのためにはどんな支援をすればいいのか」を考えることが必要です。

介護の基本方針を重んじる

日本における介護の基本方針は「自立支援」「利用者本位」「社会保険方式」の3つで定められています。

自立支援

生活全般をサポートするのではなく、利用者さんが自立できるよう支援すること。

利用者本位

保険医療サービスや福祉サービスを、利用者さん本人が選択して総合的にうけられること。

社会保険方式

給付と俯瞰の関係が明確な社会保険方式を採用すること。

つまり、利用者さん本人の意思を尊重し、選択されたたサービスの中で自立を支援することが、介護士としての基本方針になります。
また所属施設によって理念や介護方針などが決められていますので、施設の方針を確認し、自分の介護観に反映させましょう。

自分に介護されたいと思えるように

介護士は人とのコミュニケーションで成り立つ仕事です。
「でも、自分が他人にどう評価されているか分からない…」
「仕事に対する姿勢は間違っていないだろうか」
このように悩んだときは「自分に介護されたいと思えるか」を基準にしてみましょう。
もし自分が利用者さんの立場だったら、気持ちよく介護を受けられるか、イヤな気持ちになってしまうか、と想像してください。
あなた自身が気持ちよく介護を受けられると思えるなら、きっと目の前の利用者さんも同じように感じてくれるはずです。

介護士に求められているもの

介護士は職業柄誰にでもできるものではありません。
ここではどのような人が介護士に向いているのかご紹介します。
1つでも当てはまるなら、きっと介護士が向いていますよ。

人と接することが好き

利用者さんや施設内スタッフとのコミュニケーションが不可欠な仕事ですから、人と接することが好きなら業務もスムーズに行えるでしょう。
逆にコミュニケーションが苦手な人は、会話を苦痛だと感じてしまうかもしれません。

接遇マナー・思いやりをもって関われる

利用者さんやご家族に対して尊厳と思いやりをもって接することが求められます。
利用者さんに対して友達のように接するのはあまり歓迎されません。
言葉遣いや気配りなどがしっかりできる方が好印象になります。
接遇マナーを守った上で良い関係を築きましょう。

向上心があり勉強熱心

身体介助にしてもコミュニケーションにしても、一朝一夕で完璧になれるものではありません。
基本的な動作や知識を身につければ未経験でも介護は行えます。
しかし「利用者さんに負担をかけない持ち上げ方」「好印象をもたれる話し方」など細かな部分は、常に知識を更新してトライアンドエラーを繰り返す必要があります。

チームで仕事を進めることが好き

介護現場で働く人は介護士だけではありませんよね。
ケアマネジャーや生活相談員、管理栄養士、介護事務など多くの人々が一丸となって利用者さんの生活を支えています。
様々な立場の人と連携を取ることが業務上不可欠ですから、チームとして働くことが好きな人は介護士に向いています。
ただし訪問介護なら1人でほとんどの業務を完結させられますので、関わる人を極力減らしたいならホームヘルパーという選択肢も検討してください。

夜勤や土日祝日でも働ける

入居型の介護施設ではシフト制で働くことになります。
夜勤や土日祝日でも働ける人は重宝されるでしょう。
しかし日中の平日のみ運営しているデイサービスなどでは、夜勤も休日出勤も発生しません。
日中や平日しか働けない人は、デイサービスを中心に求人を探してみてください。

 

高齢者福祉の三原則

「幸福の国」とも呼ばれるデンマークでは驚異的なほどに高齢者福祉政策が充実しています。
そんなデンマークでは1982年に「高齢者福祉の三原則」が打ち出されました。
今でも世界各国がこの方針を参考にしています。もちろん日本も例外ではありません。
高齢者福祉の三原則は介護観を作り上げるうえで欠かせない要素です。
ぜひご確認ください。

生活の継続性に関する原則

今まで暮らしてきた環境をできる限り維持して生活するという原則です。
介護施設ではなく、住み慣れた自宅で暮らし続けることが推奨されています。

自己決定の原則

自己決定を尊重するという原則です。
高齢になるにつれて、周囲の人が様々な物事を決めてしまうケースがよく起こりますよね。
しかし、生き方や暮らし方については自分で決め、それを周りもサポートすべきという考え方です。

残存能力活用の原則

本人のできることを評価し、自分でできることは自分でやってもらうという原則です。
自立した生活を送ってもらうために、できることのサポートは行わないのが原則です。

まとめ

介護士として正しい在り方や決まり切った介護観というものはありません。
介護の方向性を各自考え、業務に落とし込んでいくことが大切です。
今回ご紹介した内容を参考に、あなただけの介護観を作り上げましょう。


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