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医療事務のお仕事

医療事務が健康保険証を確認する際の注意点や流れ

2024.05.29

来院された患者さんに対して最初に話しかけるのが窓口業務担当の医療事務です。
医療事務として採用されれば真っ先に担当することになるでしょうから、実務開始の前に予習をしておきたいところですよね。
そこで今回は、窓口業務の最重要項目である保険証確認をする流れや注意点についてまとめました。
本記事を読みながら、ご自身やご家族の健康保険証で予習してみましょう。

 

医療事務の保険証確認業務が大切な理由

健康保険証確認の作業は想像以上に大切です。
その理由は、患者さんの窓口負担額に影響するため。
3割負担の患者さんが多数ではあるものの、中には1割負担の人や、保険が効かず10割負担の人もいます。
このような窓口負担を確認するためにも、健康保険証の確認は非常に重要なのです。

もし保険証確認作業を怠った場合、患者さんに追徴の説明をする作業が増えますし、診療報酬の請求が返戻(差し戻し)になり修正作業も増えます。
間違えると余計な作業が増えるばかりですので、保険証確認はミスのないようしっかり行いましょう。

医療事務が健康保険証を確認する流れ

具体的に、患者さんが来院してから健康保険証の確認を行い、診察室に通すまでの流れを見ていきましょう。
医療機関により若干前後したり作業内容が異なったりしますが、概ね下記のような流れになります。

初診の場合

問診票の記入をお願いする

初診の場合は医療機関独自の問診票に記入してもらいます。
バインダーに挟んだ問診票とボールペンを渡しましょう。
医療機関によっては同時に体温計を渡して現在の体温を測ってもらうこともあります。

健康保険証を預かる

問診票の記入をお願いした際、または記入済みの問診票を確認してから健康保険証を預かります。
もし患者さんが健康保険証を忘れていたら、窓口負担が10割になることを告げて、可能なら取りに戻ってもらいましょう。
問診票の内容から、保険診療が可能かどうか判断します。

レセコンで新規登録

健康保険証の内容を確認しながらレセコンに登録します。
まず確認すべきポイントは有効期限です。
国民健康保険証には有効期限が記されていますので、期限切れの健康保険証でないかを最初に確認しましょう。
もし期限切れであれば、窓口負担が10割になる旨の説明をしてください。

有効期限の確認後、下記の内容をレセコンに入力します。
1. 氏名
2. 生年月日
3. 性別
4. 保険者番号・記号・番号
5. 本人か家族か
6. 資格取得日・交付年月日
7. 有効期限
8. 住所

健康保険証と登録内容の照合

レセコンに入力した情報と健康保険証の内容が一致しているか、目視で確認します。
1カ所でも誤りがあると診療報酬の請求をした際に返戻(差し戻し)されてしまいますので、正確に入力できているか必ずチェックしてください。

診察券やカルテを作成

正確に入力できたら、診察券やカルテを作成します。
こちらも間違えないように注意しましょう。
診察が済んだ後に、健康保険証と診察券を患者さんに渡します。

診察室へ

患者さんの順番がきたら診察室に通します。

再診の場合

診察券を受け取る

診察券の内容からカルテを探し、患者さんが今月初の受診かどうか確認します。

健康保険証を預かる

患者さんが今月初めての受診であったり、今月中に健康保険証の提示がされていなかったりした場合、健康保険証を預かります。
時には「なぜ健康保険証を月1回渡さなければならないのか」と疑問を投げかけられることもあるでしょう。そのような時には「月1回確認できなければ患者さんの窓口負担が10割になってしまうから」と答えると、大抵納得してくれます。

レセコンで患者画面呼び出し

今月の保険証確認が未済の場合は、レセコンで該当の患者画面を呼び出します。

健康保険証と登録内容の照合・変更

健康保険証の内容とレセコンの登録内容を照らし合わせて、変更点がないか確認します。
転勤や結婚等で変わっていることがありますので、たとえ来院頻度が高くても確認しておきましょう。
仮に健康保険証の内容が変わっているのにレセコンの情報を書き換えなかった場合、診療報酬の請求が返戻(差し戻し)になります。
診察後に診察券と共に健康保険証を返しましょう。

診察室へ

患者さんの順番がやってきたら診察室に通します。

健康保険証で確認すべき項目

健康保険証で確認すべきは、レセコンに登録する以下の項目です。

氏名

患者さんの氏名です。
レセコンに入力した氏名がそのまま領収証にも印字されますので、間違えないように注意してください。
漢字変換できない場合はカタカナで入力します。

生年月日

患者さんの生年月日です。和暦で入力します。
生年月日を間違えると年齢を誤り、最終的に窓口負担割合を誤ってしまいます。こちらもご注意ください。

記号・番号・保険者番号

患者さんが加入する保険者(健康保険組合や自治体)や、勤務先に振り当てられた番号です。
診療報酬請求を行う先でもありますので間違えると厄介です。
数字ばかりで目が滑りそうになりますが、きちんと確認しましょう。

性別

患者さんの性別です。
ごく稀に、健康保険証切り替え時に間違っていることがあります。
そのため性別欄も毎月確認しておくことが大切です。

本人・家族

患者さんが被保険者なのか扶養家族か、ということです。
学生が親の扶養家族から抜けたり、結婚して新しい世帯になったりすると変わります。

住所

患者さんの住所です。カルテの作成にも必要な項目です。
引っ越すと変更されるので、変わっていないか定期的に確認しましょう。

資格取得年月日

提示された健康保険証が使えるようになった日です。
なお交付年月日と資格取得年月日が離れていることもよくあります。

有効期限・資格喪失予定日

提示された健康保険証が使えなくなる日です。
期限切れ・資格喪失済みの健康保険証は利用できませんので、患者さんの窓口負担は10割になります。

医療事務が保険証確認で注意すべきポイント

保険証確認の際の注意点をまとめます。

レセコンに登録した内容が間違っているとお金が入らない

レセコンの入力内容が間違っていると、診療報酬の請求が返戻(差し戻し)となります。
返戻になれば診療報酬が振り込まれませんので、健康保険証の確認は非常に責任の重い仕事なのです。
修正して再提出すれば診療報酬は振り込まれますが、振り込み日が後ろにずれ込むので医院長や他の医療事務、経理担当者からは歓迎されません。
なお診療報酬請求の修正作業が発生するため、他の業務にも影響しますし残業が増える恐れもあります。
このような不利益を被らないためにも、保険証確認は毎回丁寧に行ってください。

健康保険証忘れは患者さんの全額自己負担

健康保険証を忘れたり出し渋ったりする場合、医療費は10割負担、つまり患者さんの全額負担となります。
もしも窓口で健康保険証を忘れたと言われたら、10割負担になることを告げて取りに帰ってもらいましょう。紛失も同様です。
なお後日健康保険証を提示することで払い戻しに応じる医療機関もありますが、診療所やクリニックの場合は後日精算を受け付けていない事が多いようです。
やむを得ない場合(緊急事態や健康保険証の切り替え時等)には、患者さんが加入している健康保険組合や自治体に掛け合うことで払い戻しが受けられます(2年後失効)。
払い戻しが受けられないか聞かれたら、加入している保険組合等に連絡するよう伝えましょう。

国民健康保険被保険者資格証明書は患者負担10割

全国健康保険協会に加入する個人やその家族が、正規の健康保険証を受け取るまでの間に仮発行されるケースと、国民健康保険に加入している個人や家族が、特別な事情の届け出なしに保険料を長期にわたり支払っていない場合に健康保険証の代わりに交付されるケースがあります。
どちらのケースでも医療機関における患者さんの窓口負担は10割です。
患者さんは国民健康保険被保険者資格証明書が健康保険証の代わりになり、窓口負担が3割程度に抑えられると考えている可能性があります。
そこで、医療事務は窓口で国民健康保険被保険者資格証明書を提示された時は、医療費が10割負担になることや、どのくらいの金額になりそうか事前に伝えておきましょう。
もし診察や治療が完了した後で払えないとなると、医療機関が損をすることになりかねません。

まとめ

医療事務が保険証確認を行う流れや注意点をお伝えしました。
特にレセコン登録内容に誤りがあると診療報酬に直結しますので、健康保険証は必ず月1回確認するようにしてください。
保険証確認業務を早く覚えて、医療事務としての第一歩を歩みましょう。

 


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